[Song Review] Le Zoo / 眠れる本能 / マーブル | YURiKA『BEASTARS』ED
- 2019.11.23
- 2019秋アニメ Music Reviews
- BEASTARS, YURiKA
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秋アニソンレビュー第2弾は今季屈指のクオリティを誇るアニメ『BEASTARS』のEDテーマ3曲。歌うのはアニソン界トップクラスの歌唱力でオタクを魅了するシンガー・YURiKA。アニメタイアップは2018年夏の『はねバド!』以来ではないだろうか。
毎週見ている皆さんはもう気づいている通り、『BEASTARS』のEDは3種類あって歌も絵も変わります。めちゃくちゃ気合入ってる。音楽クリエイター集団・MONACAが手掛けた 「Le Zoo 」「眠れる本能」「マーブル」の豪華トリプルA面シングルが満を持してリリース。早速Spotifyで聴きながら曲の魅力に迫りたい。
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ED1 「Le Zoo」
一切曇りのない爽やかでキャッチーな正統派ポップス。日常のささやかなポジティブを歌ったピースフルな曲。ハーモニカが良い味出してる。シンプルな歌詞が五臓六腑に染み渡る。アニメver.のラスト一節「君のことが知りたいよ」がかわいい。レゴシのハルに対する淡い恋心に胸キュン。正直レゴシの気持ちは恋心なんて単純なものではないのだが、難しいこと抜きにして「いいじゃないか恋でも」と思わせるストレートでハッピーな説得力がこの曲にはある。サビの締め方が神前暁さんぽいなと思って確認したらやはり正解。流石はミスターMONACA。絶対に外さない。
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ED2 「眠れる本能」
「Le Zoo」とは一転してレゴシの肉食獣としての衝動を感じずにはいられない荒々しいロックチューン。3曲の中で一番テクニカルでカッコよくて好き。サビのメロディがクセになる。ベースとドラムのリズム隊が最高に尖っててカッコよくて特にスネアやバスドラの入れ方にセンスを感じる。リズムがハネててグルーヴが出まくり。あとこういうロックな曲でアウトロのようなエレピが前に出てくるとめちゃくちゃおしゃれに聴こえる。東京事変の全盛期を彷彿とさせる、サウンド的にも絵的にも攻めに攻めた渾身の一曲。YURiKAの声すら歪ませてる。もう一度言う、マジでカッコいい。今年のアニソンの生音系ロックで随一の完成度。密度が違う。
作編曲は広川恵一さん。
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ED3 「マーブル」
フルで聴くとこっちもめちゃくちゃ良い。アニメver.では聴けない美しいストリングスで幕を開けるミディアムバラード。今回の曲の中で一番EDテーマらしい儚くて切なげなナンバー。心が洗われるような優しいリリックと暖かみのある音色のギター・アルペジオが胸に残る。なぜレゴシの歩く姿はこんなにも哀愁が漂っているのだろうか。
作編曲は高橋邦幸さん。
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マジで全部良い。どの曲も雰囲気が違って聴き応え抜群。手が込んでる。流石は安心と信頼のMONACA。ここに田中秀和さんが加わっていたらMONACA四天王が大集合だったのだが。全曲作詞を担当した唐沢美帆さんの歌詞もじっくり聴くと味わい深い。
3曲で共通しているのは①生音重視のサウンドで②ギターが曲を牽引している点。こうして振り返るとギターは理性と本能の間で揺れ動く草食系肉食獣・レゴシの心理描写にフォーカスした本作にピッタリな楽器に思えてきた。ギターはエモいのだ。
YURiKAの歌唱力の高さ、そしてキーの高さには毎回驚かされます。アニソン界でも群を抜いて歌の上手いシンガーだと思う。繊細でいてパワフル。高音の伸び、艶。言葉のひとつひとつが綺麗に聴こえる。素晴らしい。もっとタイアップのペース上げてほしい。
『リトルウィッチアカデミア』『宝石の国』そして『BEASTARS』-YURiKAが歌うアニメにハズレなし。
©板垣巴留(秋田書店)/BEASTARS製作委員会
℗2019 TOHO CO.,LTD
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