少年たちの抱える闇『星合の空』第3話

少年たちの抱える闇『星合の空』第3話

例のEDの件で悪い意味で話題になってしまった『星合の空』ですが内容は面白い。早く双方納得のいく解決方法が見つかるといいですね。

そういえば1話の“契約”の時夕飯の買い出しも手伝うようなこと言ってましたよね。その流れで柊真、夏南子。希唯に手料理を振舞う眞己。めちゃくちゃ手際がいい。帰ってきた母親の一言で照れる眞己がかわいかったですね。今回の後半の展開を考えるとほっこりします。

今日の部活は試合形式。眞己にソフトテニスのルールと基本を教えるのに一番いい、といった流れでしたが眞己柊真ペアは次々と既存部員ペアを倒していきます。みんな初心者の眞己を狙い打ちするのですがその初心者にやられ放題。なんで眞己はこんな強いんだ。部員たちが弱すぎるのか眞己のセンスがずば抜けているのか。なんか同じことを先週も書いた気がする…

眞己の期待以上のプレイで常に試合を優位に進める眞己柊真ペア。しかし柊真の表情には苛立ちが見えます。その理由は初心者の眞己にいいようにやられる部員たちと自分への怒り。ラケットを叩き付けてその怒りを露にし、眞己に同調しながら「お前ら弱すぎるだろ、それとも馬鹿なだけか」「もう何をやっても無駄だ」「もういい、どうでもいいこんな部活」と吐き捨て帰ってしまいます。ソフトテニス部が弱いのは部長の自分がダメなせいだと塞ぎ込む柊真。部活にも顔を出さないまま。学校(部活)にも悩みを抱える柊真ですが彼には母親との確執もあるようです。

部長は来ないがソフトテニス部は活動してます。休憩中、なんの前触れもなく突然樹がDQNに絡まれます。どうやら顔見知りのようですが、家庭環境のことで暴言を吐かれ逆上した樹はなんとラケットが凹むほどの勢いで相手を殴りつけてしまいます。頭から血を流してうずくまるDQNを見て笑う樹。慌てて止める部員。いやこれはヤバいでしょ…

樹が着替えを見られたくないのは母親に熱湯をかけられてできた大きな火傷があるから。火傷を見られたくないのでなく、その理由を訊かれるのが嫌だったと。とても悲しい話です。うるっときてしまった。

眞己の説得もあって柊真が部活に復帰し、既存部員たちのペア変更をちらつかせて今週はエンド。眞己の「俺もお前もあいつらも一緒のほうがいい、一緒じゃなきゃダメなんだ」の科白が良かったですね。“契約”の裏に隠した眞己の本心でしょう。今はバラバラで問題ばかりの男子ソフトテニス部ですが光が見えた気がしました。

最後に樹の件で僕なりに思うことがあるので一言。

ラケットでDQNを殴りつけた樹は夕方にはお姉さんと普通に下校、テーマソング「水槽」も流れてなんかいい話みたいな感じで終わったんですが、このレベルの傷害事件をこれで済ませていいのか。もともと落ちこぼれの部活ですし公式戦出場停止とか最悪廃部まである事件だと思ったんですが。言葉の暴力はもちろん許せませんが、それにキレてラケットでしかも頭を殴りつけて流血沙汰まで起こしたのにも関わらず教師からの厳重注意だけで済んだように見て取れました。もしかしたら描写されていないところで保護者が呼ばれたり謝罪があったのかもしれませんが、いかんせん起きてしまったことの大きさに対してその後の対応や反応があっさりすぎる。次の日樹は普通に部活にいますし。次回でなにかフォローがあるのでしょうか。樹にいくらつらい過去があったにせよ、ラケットで頭殴って流血させてニヤけてるやつと一緒に部活やるの怖いって部員がもいてもおかしくない。ただ温厚な凜太朗ですら樹が殴ったあとざまあみろって思ったって言ってたし、僕が考えるよりソフトテニス部員たちの絆は強いのかもしれません。

非常に細かく丁寧な作りのアニメで僕は大好きなのですがここは少しひっかかりました。製作側は言葉は時としてフィジカルな暴力以上に人を傷つける、みたいなことを言いたかったのかな。にしてもここまで過激な描写は必要だったのかと疑問が残ります。せめて拳で殴るとかだったらあのおざなりな事後処理でも納得できたのですが。

©赤根和樹・エイトビット/星合の空製作委員会